『ハムレット』
先日、岡田将生さんがハムレットを演じる『ハムレット』がWOWOWライブで放送されました。
本当は劇場で見たかったのですが、チケットが取れなくって断念したんです。
再演を待っていたんですが、WOWOWライブありがとう♡
劇場でお芝居を観るようになって30年経ちますが、一番見ている演目は『ハムレット』です。
古くは当時市川染五郎だった松本幸四郎さんからはじまり、真田広之さん(2回)、藤原竜也さん(2回)、内野聖陽さん。
テレビでの鑑賞ではありますが、5人目のハムレットが岡田将生さん。
偉大な父と献身的な母のもと、天真爛漫に育った王子が突然の悲劇に途方に暮れる感じでしょうか、それは今までのハムレットとは違う、将生ハムレットの個性。
同じ演目を同じ役を演じても、役者や演出で違う印象になるのが楽しいです。
ちなみに、私の『ハムレット』を観るうえでの注目ポイントが
①「to be or,not to be」をどう訳すか。
今回は、「生きるべきか、死ぬべきか、」でした。
他にも、「生か死か、そ」や「するべきか、しないべきか」などなど。
個人的に私が訳すなら「するとしないじゃ大違いだよ」(冗談です笑)
②ハムレットの母、ガートルードは夫の死に関係があるのか?試合中に杯を空けるのは何故か?
ここら辺は演出家と演者さんの解釈と演技力で客席に伝えるのです。
解釈によってはガートルードは夫の弟の不倫の果てに夫殺しをそそのかした、と解釈しての演出とガートルードはまったくそんな気がなく、兄の妻に横恋慕した弟の暴走だったとする解釈の演出では全く違うのです。
③やっぱり「尼寺へ行け!」なのか?
そもそも、この物語の原典は12世紀の歴史の記録を原典に16世紀に書かれたものです。
その当時に、「寺」ってあるの?
この場合、教会、あるいは修道院でないの?と疑問に思ってました。
今回は「尼寺に行け!』でした。
この3つ。
最近では、この物語をちゃんと理解するためにはちゃんとキリスト教をお勉強しなくてはいけないと思ってます。
あの時、なぜハムレットは復讐を果たさなかったのか。
などなど、歴史だけでなく宗教も知ることで理解できる場面が増えるはず。
今回は外国の方が演出だったので、そういったバックボーンも加味された演出だったのかもしれません。
テレビでも観ることが出来て良かったけれど、やっぱり舞台は劇場で見たいな。
再演が決まったら、頑張ってチケットを取りたいと思います。
演出 サイモン・ゴドウィン
オフィーリア 黒木華
ガートルード 松雪泰子