こんな本読んだよ。
営繕かるかや怪異譚 小野不由美
去年の秋に読んだ『残穢』
その感想を書いたときにお勧めされたのが↓
怖い話だったらどうしようかなと思ったけれど、確かに怖いけれどそれは物語のスパイスでしかなく、しかも、この素晴らしい料理人は過剰にそのスパイスを効かせることなくその物語を引き立たせるために軽やかに恐怖を香らせる。
古い家。なんとくなくの違和感。弱っている心につけ込むように存在感が増していく、何か得体のしれない怖いもの。
わたしがこの本を読む前に読んでいた本が『祓う』お話だったけれど、この物語では祓わない。ただ、手当てする。障りを直す。
そのものを受け入れる。無かったことにしない。
いま、我が家を売りに出している。
築20年の我が家には大した歴史は無いけれど、義父と愛猫3匹をおくった。
彼らが疵や障りになることはないと思うけれど、つぎに住んでくれる人に悪戯しないで一緒に名古屋の新しい家についてきてくれるといいのになと思う。