はるか、はるか昔のわたしが小学校6年だった頃、好きな男子がおりましてね。
その子はわたしに「地球救ってみろよー」って言った子なんですが(笑)
からかいはするけれど、嫌がらせや苛めをする子ではなく、時々優しいこと(重たい方を持ってくれるとか)をしてくれる、今でいう「ツンデレ」男子だったんです。
どういう経緯だったかはすっかり忘れてますが、「バレンタインデーに手作りクッキーをあの子に渡そう!」と盛り上がってしまいました。
卒業も目前だし、思い出作りだ!って(笑)
ただ、問題がありました。
- クッキーをそもそも作ったことがない
- クッキーを作るためのオーブンがない
でも、作るって盛り上がっている心は止まりません(笑)
母に材料を買ってもらい、バターまみれ、粉まみれになりながらクッキー生地を作りました。
型抜きがないので、こねくり回して造形して、オーブンが無いのでトースターで焼きました。
その頃はオーブンレンジとトースターの違いも知らなかったし(笑)
なんだかんだしつつも、クッキーぽいものが焼きあがりました。
手でぺったんぺったんと広げただけのクッキー生地は真ん中は盛り上がっているけれど、端っこは薄くなってて、その部分が見事に焦げました。
試食してみると、かっさかさの水分泥棒。
焦げてるし。
ボロボロ落ちるし。
クッキーぽい味はしてるけど、うん、すごく美味しくない。てか、不味い。
美味しくないんだけど、不味いんだけど、子どもってすごいねー。
その中でもましなものを選んで、アルミ箔でラッピングして、バレンタインデーの日にその子にあげたんです。
今だったら、絶対にできない。闇に葬る。
しかも、次の日食べた感想を聞くという、強心臓ぶり。
「苦かった」とだけ言ったあの子。絶対に不味かったのに「不味い』と言わなかった。
ごめんよ~。
言葉選んでくれてありがとう。
ほんと、マジでいい奴だったんだね。
懐かしくほろ苦い。そして、穴があったら入りたい。
そんなバレンタインの思い出。
今週のお題「ほろ苦い思い出」