今、介護職のお勉強をしている。
実際のその職に就くかどうかは、未来の事なのでわからないけれど、受けて良かったなと実感している。
母に対して、何度となく認知症疑惑を感じていたけれど、先だって、GWに帰った時にしみじみと思った。
私自身が母の加齢を認めていなかっただけなんだな、と。
物忘れなんか年を取れば当たり前にやってくる。
それをギャーギャー怒ってたなんて、なんてナンセンスなことをしてたんだろう。
部屋が片付いてないのだって、目が見え難くなれば仕方がないよね、そもそも汚れているのだって見えないんだから。
初任者研修の授業の中でお勉強したこと。
『観察しましょう、傾聴しましょう』
母の言葉や行動を丹念に観察、傾聴してみた。
物覚えの悪さやもの忘れにイライラしたけど、それは加齢によるものだからと思えば、なんてことない。年相応。
毎年、母から『この服着る?』と新品の服を差し出される。
どう考えても母には大きすぎる服。
私のために購入したかと思えばそうじゃない。
自分のサイズも解らなくなったのかっていうと、そうでもない。
ただ単に、自分がぶかぶかの服が好きで買ったけれど、思いのほか似合わなかったから、娘にお下がりをしているだけ(笑)
今回持たされた幾つかの鞄もそう。
形が素敵で購入したけれど、『なんか違う』と1度しか使わないままの幾つかの鞄。
女性ってそういうところ、あるものね。
母は髪が薄い。
そのせいで、父や私にカツラを作れと言われる。
すると、かなり本気で怒る。
大きなお世話だと。
なのに、シャンプー&リンスはボリュームアップを謳っているものを購入している。
気にしとったんかい!
ごめんよ、お母さん。そうだよね、女性だもんね。
ただ、ボリュームアップするほどの毛量がないんだよね。
でも、ちゃんと自分の弱点を知っているし、その対処の方法も考えることが出来てる。
よくよく考えて、観察してみたら、母は母のままだった。
自己決定も自己判断もできる。
それに、自分で購入して気に入らなかったものは私にくれますが、それ以外には結構財布のひもは固かった(笑)
一緒にお買い物に行ったとき、素敵なお洋服があった。
それが、なんと70%オフ!
数字に弱い私はいくらなかぁと悩んでいたら、母、計算してくれた。
残念ながら、それが合っているかどうかさえも、わからない情けない娘。
でも、70%オフだもん、安いんだもん、お母さん、買ってくれないかぁと、瞳をキラキラさせてみましたが、計算だけしてサラーって居なくなってた。
いやね、本気で買ってほしかったわけじゃないですよ、私もいい歳したおばちゃんだし、逆に私が買ってあげる立場だってわかってる。
でもさー、自分の着らんない服を買って私にお下がりするなら、私の着たい服を買ってくれてもいいじゃーんと、思ったり思わなかったり。
経済観念はしっかりしてます。
その話を帰って父にしてみた。
ボケたお母さんとの生活は疲れるぞ、と愚痴っておりますが、70%オフの計算が出来たことを話すと、それはそれは嬉しそうに笑ってた。
人は年をとる。
若いままではいられない。
私自身だって30代の時にはできたダイエットが今では同じメソッドでやったって痩せやしない。
だったら、40代には40代の、70代には70代のやり方があって然るべき。
それならば、その年相応の生き方をしよう。
その生き方を認めてあげよう。
その生き方を手伝ってあげよう。
そう思えただけでも、お勉強してよかったな、初任者研修。
お勉強も後半戦。
来月には試験です。