四十二候
禾乃登
こくものすなわちみのる
稲などの穀物が実り始める頃。
父の名前は『みのる』と言います。
9月生まれ。
今まで気にしなかったけれど、父の両親は9月生まれの父に『みのる』と名付けたんだなぁと。
父の両親、私の祖父母は父が幼いころに亡くなり、伊勢湾台風の為に写真なども全て流されてしまったので、まったく親近感がありません。
農家にとって、9月はとても大事なとても心躍る季節でしょう。
その頃に、父は生まれた。
そして、実りある一生になるように思いを込めて『みのる』と名付けたのかと想像します。
私の愛する人をそれ以上に愛していたんだ。そんな幼子と別れるのはつらかったでしょう。
遠かった祖父母がなんとなく近くなりました。
じいさま、ばあさま。
あなたの息子さんはもうすぐ77歳ですよ。
『みのる』と名付けた赤ちゃんは、働き者の奥さんと働き者の息子とあんまり働くことのあんまり好きじゃない娘(私の事笑)と仕事のできる環境と優しい職場の同僚と可愛い利用者さんに囲まれて、(多分)幸せに暮らしています。
その名の通り、実りある人生を楽しんでいます。
それもこれも、お二人が父を健康に生んでくれたおかげ。
ありがとう。