第九候
菜虫化蝶
なむしちょうとなる
菜の虫が羽化して蝶となる頃。です。
今は昔。
高校を卒業する前、授業の一環としてホテルでフルコースをいただくという経験をしました。
テーブルマナーは教養の一つ。
大人数でバタバタした食事でしかも全然美味しくなかったのですが(笑)
それと、お化粧の講座もありました。
私は専門学校に進学しましたが、就職する同級生も多くお化粧は社会人としてのたしなみとして学校側が美容部員さんを呼んでくれました。
もちろん、高校生相手なのでセールスするわけでも無いし、校則でお化粧禁止ではあってもおませな同級生は既にお化粧はお手のものだし、私も演劇部でしたのでお化粧には慣れていました。
それでも学校でお化粧なんてあまりに現実的じゃなく、盛り上がったものです。
そうやって、箱入り娘たちを大人の世界に送り込む準備をしてくれていたんだなぁと思います。
さなぎから蝶に変化していく私たちに目を細めてくれてたことでしょう。
その頃はわからなかったけれど、私たちは愛されて、守られていたんだと思います。
今、お気に入りのドラマに
『ホリミヤ』があります。
高校生の恋愛ものなんて・・・。と思ってましたが可愛くて可愛くて♡
第1回でヒロインの堀さんがひょんなことから同級生の宮村君にすっぴんを見られてショックを受けているシーンがありました。
もう、おばちゃんびっくりだよ!
今どきの高校生は学校に化粧して行ってるんかい!私たちなんか、色付きリップで怒られてたのに!
10代のお嬢さんなんて、そんなんしなくても可愛いのに!
時代なんですねぇ。
今の若いお嬢さんはいつ蝶になるんだろう。
子供のうちから大人ぶらなくてもいいのにね。
そんなに急がなくても、いいのにね。
どうせ、否が応にも大人になるのに、そして、子供時代よりも大人になってからの方が長いのに。
大人が子供たちを追い立ててるのかなぁ。