観ていた春のドラマが全部終わりました。
さて、『大豆田とわ子と3人の元夫』
面白かったですね。
とわ子さんの同意できないけれど同意しなくてはいけない時の嘘をつけない『そうだねー』が好きでした。
同意の時の『そうだねー』は『う』が上がるんだけど、同意しかねるけれど同意しなくてはいけない時の『そうだねー』は『う』が上がらないの(笑)
娘ちゃんが家を出る時の『そうだねー』はほぼ平坦な『そうだねー』でした。
そして、『リコカツ』
北川景子さんの咲さんの美しさと瑛太さんの紘一さんの生真面目さがとっても面白かった!
瑛太さんは前に野田秀樹さんの舞台『MIWA』でその何とも言えないコメディセンスがとてもよかったのですが、テレビで求められる瑛太さんとのギャップがあったんです。
でも、この紘一さんでそのギャップが埋まりました。
そう、そうなのよ、こういう瑛太が見たいのよ。
この二つのドラマの共通点、『結婚』と『離婚』
今の時代の女性はガッツリと自分だけじゃなく家族も養える仕事に就いていてる。
だからか、とわ子さんも咲さんも『離婚』へのハードルは低い。
その結婚生活に『愛』が無くなれば、『無理』が生じれば『離婚』に突き進む。
それがいい事か悪いことかのジャッジは当事者の問題。
とわ子さんは軽やかに結婚と離婚を繰り返す。『愛』を感じなくなったら離婚して、『無理』をさせてるなと思ったら、離婚する。
咲さんは一番大事な『愛』が溢れているのに、『無理』にばっかりに標準を当てちゃったから離婚しちゃった。
でも、やっぱり『愛』にはかなわないんだよなぁ、しみじみ。
とわ子さんも咲さんも共通するのが、あまり子供に関心の無い親に育てられた事。
(お母さんのエピソードを見て萩尾望都のかわいそうなママを思い出した)
とわ子さんのお父さんが『転んだら自分で起きる子に育ててしまった、ごめんよ』というシーンがとても切なかった。
自分の娘の唄ちゃんも自立した子に育っている。
咲さんも少女時代雨の日に迎えに来てくれない母親に何かしらのわだかまりがあった。
彼女はこれからどうするんだろう。
もしも、子供が出来たら自分が淋しい思いをしたから、その淋しさを感じさせないような仕事の仕方をするのか、自分もそうやって育ったからとバリバリ今までのように働くのか。
離婚はおろか、結婚もせずに自分の人生を歩んでいる女性とそのお父さんのドラマ、『生きるとか、死ぬとか、父親とか』も今期のドラマの中ではかなりのお気に入り。
甘えん坊の父親に振り回されている娘なのだけれど、どこか歪。
金銭的な援助をするんだけど、そこに娘としての愛情というよりも義務感。
だからと言って、憎みあっている訳でも無く、愛する人を(妻、母)失ってしまった悲しみを共有しあっている。
パートナーがいたけれど、結婚をするしないでもめて、結局破局。
経済的には十分に自立しているから結婚に踏み切れないのか、経済的に十分に自立しているのに結婚に踏み切れないのか。
ただ単に、そういった色々を凌駕するほどパートナーの事を愛していなかったのか。
お年頃になったら結婚するのが当たり前だった私の若かりし頃と違って、今の若い人は選択肢がたくさんあって、それはそれで大変だ。
3人の女性のそれぞれの生き方を垣間見た今期のドラマ。
面白かったよ。