WOWOWシネマ
『ロストケア』2023年 日本
詳しい内容は↓
とても悲しく壮絶な映画でした。
旦那さんが隣で静かに涙を拭いていました。
これから始まるであろう、自分の母や義父母(わたしの父と母)の末期を想像したらしいです。
いつかは訪れることはわかっているけれど、できれば穏やかにお互いが傷つかない終わりでありたいと願っているけれど、そればっかりは神のみぞ知る。
主演の松山ケンイチさんの抑えた演技が素晴らしいのです。
彼の犯罪に至る経緯は想像通りではあったけれど、想像を超える壮絶さを知ってほしい。
だからと言って、犯罪に手を染めていい訳ではない。
それはわかっているけれど、そうせざるを得ない状況を作り出した本当の加害者は罰せられない。
先日、母に電話しました。
ご近所のわたしを可愛がってくれたおばちゃんがデイサービスに通っていることを教えてくれました。
そして母はもう自転車で買い物に行くことができないそうです。
確実に歳を取り、着実に老いてます。
もうすぐ名古屋に帰るで、それまで頑張りゃぁよ。と言うと、『それまで生きとるかわからんもん』と言います。
自由を愛する母にとって、娘夫婦が近くに来ることは『安心』よりも『束縛』とか『管理』とかを感じ、それが死ぬほど嫌なんだろうと思う。
本当は母の嫌がることはしたくないけれど、それでもやっぱり、わたしは名古屋に行くんだ。
最期を見届けるために。
いつかは訪れることはわかっているけれど、できれば穏やかにお互いが傷つかない終わりでありたいと願っているけれど、そればっかりは神のみぞ知る。
まちがっても、赤の他人にそれを委ねたくはない。