風日晴和

毎日楽しく忙しく

研修日記③ちょっと待て、断捨離

初任者研修の講義を受けています。

認知症の方をケアするためのお勉強するのですが、症状を進めないための治療にお薬を処方するほか、脳を活性化するリハビリテーションも治療のひとつになります。

 

んでね、その中に『回想法』っていうのがあるんです。

自分史を語ることで脳を活性化させるんだそうです。

 

私は7年前、愛猫達が立て続けに旅立ってしまい、次は自分があの仔のもとに行くんだと思って、がっつり断捨離をしたんです。

手帳や日記、思い出の品の数々。

コレクションしていたあれこれも、売ったり、同好の士にプレゼントしたり。

年上の友人には、『老後にいろいろ思い返す楽しみがなくなっちゃうじゃない』と言われましたが、あの仔たちの思い出だけで充分だと思っていたし。

 

平均寿命が86歳。人生100年の時代。まだまだ、あの仔たちは迎えに来てくれる気はないみたい。

その残りの長い人生の中で、認知症になった時、自分を語るきっかけになるものまで捨ててしまってはなかったか?

断捨離もいい、家をすっきりさせるものいい。

捨てる前にちょっとだけ、未来を想像してほしい。

抜け落ちてしまう記憶の中を拾い上げる大事なものではなかろうか?

初めて自分のお給料で買った自分へのご褒美や大事に人からもらったささやかな何か。

 

なるかどうかわからない認知症を恐れて断捨離を放棄しようとは思いません。

これからだって、やっぱり突然何もかもが嫌になってあれもこれも捨てちゃうかもしれない。

でも、お勉強する前とした後では、捨て方、ちょっと変わってくるかも。