末候
鶏始乳にわとり はじめて とやにつく
にわとりが卵を孵すために抱く
子どもの頃、チャボを飼っていました。
父がどこぞから貰ってきたのか、その経緯は覚えていませんが、いつの間にやら車庫の片隅に小屋があり、いつの間にやらチャボが2羽。
『ま、何とかなるだろ』な感じで買い始めた父。
うちに来て初めての朝、日の出とともにご近所中に響き渡る『コケコッコー』
日光を遮る布をかけるのを忘れちゃった為の大失敗(笑)
そんなこんなありましたが、何度か卵を産んでくれて、父の朝ごはんのおかずになってました。
けっこう性格がきつかったので、子どものわたしが寄っていくと突いてくるので近づくこともできず、遠目で眺めてました。
こわごわ、菜っ葉をあげたりもしたけれど。
そんなある日の夜、2羽とも猫に襲われてしまいました。
狭い小屋に押し込め、お散歩もせず、最後は猫に襲われるような環境で飼育していること自体が既に虐待だったと、チャボに申し訳ない気持ちでいっぱいになります。
父の朝ごはんに出された小ぶりの卵は、割ると市販の卵よりも黄身が白っぽくて、でも、プリッと盛り上がっていてそれはそれは美味しそうだった。
もっともっと大事にしてあげていれば、わたしの分も生んでくれたかもしれなかったのにね。