WOWOWシネマ
私をくいとめて
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綿矢りさ原作なのですが、まだ読んでいません。
大九明子さんも存じ上げなく、実は全く興味なかったのです。
(と、思っていたら『美人が婚活してみたら』の監督さんでした)
日曜日の夜にちょうどWOWOWで放送していて、思いのほか面白く最後まで観そうになりました。
でも、寝る時間なので途中で切り上げて寝ることに。
こういう時、WOWOWだとリピート放送があるので安心です。
そんな訳で、最初から最後までちゃんと見ました。
のんさん演じるみつ子ちゃんの感情の浮き沈みが大変。
表面上はのほほんとしたOLさんなんだけど、中身は結構感情の起伏が激しい。
それを世を忍ぶ仮の姿で頑張って過ごしているんだけど、踏み込んだ関係になりたい人が現れると途端にバランスが狂ってしまう。
すごく、よくわかる。
私は他者がいると、色々な決断をその人に任せる。
子供の頃は親に、結婚したら夫に。
自己主張して何かをしたのは、演劇の勉強をするために上京したことくらいか。
そういう依存体質の私ですが、ディズニーランド(シーにも)には一人で行きます。
どのショーを見て、どのレストランに入って、どのキャラクターにあって、どこでビールを呑むか。
その全てを自分で決める。
自分で決めることの、人に気を使わないことの気楽さを知ってしまうと、他者がいることが苦痛で仕方がない。
一人だと私が主体だけど、私以外がいるとアテンドしてしまう。必要以上に気を使ってしまう。
この人は今楽しんでる?お腹空いてない?本当は待ちたくないのかな。ぐるぐるぐる。
日常は全然平気なのが、不思議だけど(笑)
それは多分私がアテンドされる側だからなんでしょうけどね。
この映画の主人公、みつ子ちゃんもいい感じになったボーイフレンドとドライブに行く、そこでアクシデントが起こるんだけど、そのアクシデントは誰のせいでも無いし、そのボーイフレンドもみつ子ちゃんのせいだなんて思っていないけれど、ちょっとイラついてしまう。
そのイラつきは自分に向けてじゃないのに、その負の感情をもろに受けてしまう。
一人でいることは、悪いことじゃないし。自立できるって素敵な事だと思う。
ただ、人との距離感をとるのが難しくなるの。
みつ子ちゃんもボーイフレンドの多田君も、ゆっくりとお互いの心地よい距離を計りながら慣れながら近づいて行く。
一人も素敵だし、二人でも楽しい。
この微笑ましいカップルが幸せでありますように。
面白い映画でした。
原作も読んでみようかな。