この文章を載せるのは3回目になります。
1度目はロシアがウクライナへの侵攻を始めた頃。
2度目が去年の憲法記念日。
まさか、3回目があるとは去年のわたしには思いもよりませんでした。
その間に自衛隊を『我が軍』と言った首相は襲撃され、泥沼化の一途をたどるロシアによるウクライナへの軍事侵攻、スーダンでも内戦が勃発しました。
日常的な北朝鮮から発射されるミサイル、中国の領空侵犯。
何も持たない強さをわたし達は持っているはずなのに、世界の情勢に巻き込まれ何かをもたなければならない弱いものになってしまいそうで怖い。
だから、何度も何度もこの文章を読み返す。
何度でも何度でもこの場所にこの文章を載せ続ける。
もう載せなくても大丈夫だと思える日まで。
記憶に残る文部省冊子
一九四七年(昭和21年)、当時の文部省が作成した小冊子『あたらしい憲法の話』を私は小学校高学年のときにたまたま読みました。
二度と戦争をしないように、二つのことをきめました。その一つは兵隊も軍艦も飛行機も、およそ戦争をするためのものは、いっさい持たないということです。これからさき日本には、陸軍も海軍も空軍も無いのです。これを戦力の放棄と言います。『放棄』とは、『すててしまう』ということです。しかしみなさんは、けっして心ぼそく思うことはありません。日本は正しいことを、ほかの国より先に行ったのです。世の中に、正しいことぐらい強いものはありません。
もうひとつは、よその国と争いごとがおこったとき、けっして戦争によって相手をまかして、じぶんのいいぶんをとおそうとしないということをきめたのです。
わたしが読んだ十数年前の日本再出発は鮮烈で、敗戦国でも誇りを持つべきだと勇気づけられたものです。今もよく覚えています。
平和を、
誰も傷つくことない、
誰も飢えることない、
誰も彷徨うことのない平和を、
ウクライナに、
世界に、
そして、
ロシアに、
スーダンに
全ての人に。