日課のお散歩に出かけた時、あるお宅のお庭がとても素敵だったので失礼のない程度の図々しさでちょいと覗いてみました。
そのお庭のイメージは・・・・。
ひょんなことで小金持ちになって洋館風の家を建て、お庭もイングリッシュガーデン風に整えたのに、植物の管理ができずにとんでもなく荒れた庭になってしまったけれど、どうにかしたい気持ちもそこかしこに感じるような庭。
整えることを半ば諦めた庭って、草木がとっても自由で和やかでとても好き。
わたしの大好きなお庭です。
その時も、『今日もいい感じで草むしりしてないわ~』とのぞきました。
そしたら、そこに黒猫ちゃんがおへそを天に向けてお昼寝中だったのです!
クーくーという寝息も聞こえるほどにぐっすりと眠っている黒猫ちゃん。
木陰ではあるけれど、暖かにひだまりは感じられる草のベット。
あまりの可愛さにじーっと見つめておりました。
したら、人の気配に気が付いて目が覚めてしまい、『やべっ!みつかっちゃったい!』てな感じで去っていきました。
ああ、天使が去って行ってしまった。
可愛かったのに、ずっと見ていたかったのに!!!
今でもそのお宅のお庭を見ると、黒い猫天使を探してしまうのです。
そして、もう一軒好きなお庭があります。
こちらは、とても管理の行き届いたお庭。
塀の代わりに植栽された木はちゃんと選定されていて、芝生も完璧。
ポイントの紫陽花も効いている、素敵なお庭。
自由なお庭も好きだけど、ガーデナーさんのこだわりを感じるお庭もやっぱり好きなので、覗き込んで見てしまいました。
するとそこに白い中型犬ちゃんがキリリと立ち、一点を見つめて『うー-----っ!』うなっていました。
その目線の先を見ても誰もいません。
そして、見るからに不審者であるわたしの方は気が付いているはずなのに一切見ません。
ただただ、ほかの方を見てうなり続けます。
その時、気が付きました。
彼、あるいは彼女は、わたしという不審者にうなることで警告を発しているのではないか。これ以上近づいたら怪我するぜ。と、メッセージを送っているのではないかと。
不審者であるわたしに向かってワンワンと吠えるのは簡単です。
でも、彼、あるいは彼女はあえてそれをせず、目線を合わせないことでわたしにこれ以上近づかないという選択肢を残してくれた。
と、そんな風に解釈したら、そのうなり声さえも愛おしくなり、抱きしめたくなる衝動を抑えてその場から立ち去りました。
いや~、いいもの見たわ~。
整えられた庭に真っ白い守護神のような犬。
彼、あるいは彼女と仲良くなりたくて、お散歩コースを変えました(笑)
いつか、そんな日は来ないと思うけれど、それでもいつか、その白いわんこさんにしっぽを振ってもらえる日がきますように。